兵庫県高等学校体育連盟テニス部

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平成30年度男子回顧録 小野高等学校 後藤文男

(はじめに) 今年は世界を驚かせた大坂なおみ選手の全米オープン優勝は外すことのできないビッグニュースであった。その陰に隠れてしまったものの錦織圭選手の復活も外せない。錦織選手の活躍に影響を受け、育ってきた多くのジュニアたち。この度の大坂選手の優勝によって多くの選手にとって、夢が目標となった瞬間だと思う。平成においても世界で活躍する兵庫ゆかりの選手たちがいた。新時代においても兵庫ゆかりの選手が活躍することを期待し、今年度の総体・新人戦を振り返りたいと思う。 〈 県総体団体戦・個人戦 〉 県総体団体戦、ベスト8には第1~5シードの相生学院、甲南、須磨東、西宮甲英、関学に加え、上位シードを破って三木、市西宮、神大中等が進出した。ベスト4には上位シード校に加え第3シードの須磨東との対戦を制した神大中等が進出した。決勝は上位2校の相生学院と甲南の対戦となった。結果は2-0で相生学院が勝利し、連覇を果たした。 県総体個人戦シングルスにおいては、ベスト8を阿多、清原、高畑、仲里、中村、丸山、久保、東と相生学院が独占した。準決勝は阿多と高畑、丸山と東の先輩・後輩対決となり、接戦を制した東と高畑が決勝に進出し、東が優勝した。 ダブルスにおいても相生学院の猛攻は止まらず、ベスト4は、相生学院の阿多・丸山組、三井・佐々木組、藤本・清原組、高畑・中村組が独占した。決勝戦には阿多・丸山組と高畑・中村組が進出し、シングルスと同様に同門対決となった。結果は阿多・丸山組がタイブレークとなった最終セットを7-6(5)で取りセットカウント2-1の接戦を制した。 続いて行われた三重インターハイの団体戦において、相生学院は準々決勝で早稲田実業に苦杯を喫し、ベスト8敗退となった。また、個人戦では、シングルスで丸山が準優勝、阿多、高畑もベスト8に進出。ダブルスでは高畑・中村組がベスト4、阿多・丸山組、藤本・清原組がベスト8に進出するなどの活躍をした。 〈 県新人個人戦・団体戦 〉 赤穂海浜公園で行う県新人個人戦は今年も暑かった。その中でシングルスにおいて、ベスト8には東、金田、中村、高畑、清原の5名の相生学院と、西宮甲英の吉野、北、山中の3名との戦いとなった。結果、ベスト4を相生学院が堅守し、東・中村・高畑・清原が駒を進めた。続く準決勝戦では、東・高畑が勝利し、決勝では東が8-5で高畑を下し、優勝を手にした。ダブルスにおいては、ベスト4に相生学院の高畑・中村組、金成・東組、堺・清原組の3組と、西宮甲英の山中・吉野組が勝ち上がった。準決勝では、金成・東組が高畑・中村組との熱戦を8-6で制し、決勝に駒を進めた。もう一方の準決勝は堺・清原組が勝利し、決勝に進出した。準決勝まで相生学院の選手とのタイブレークの接戦を何度も制してきた山中・吉野組であったが、残念な途中棄権となった。決勝戦も接戦となったが、8-6で金成・東組が優勝した。東選手は単複の2冠となった。連日の猛暑の中、奮闘した選手・応援の全ての生徒の健闘を讃えたい。 団体戦は、ベスト8には相生学院・甲南・須磨学園・関学・三木・須磨東・神戸野田・灘の第1~8シード校が順当に勝ち上がった。ベスト4には相生学院・甲南・須磨学園・関学が進出し、4校によるリーグ戦の結果、相生学院が全勝で優勝。甲南が2勝1敗で準優勝、関学が1勝2敗で3位、須磨学園が0勝3敗で4位となった。相生学院は決勝リーグでも1本も落とさず、貫禄のストレート勝ちし、その実力を示した。 近畿大会においても相生学院は貫禄の優勝・甲南高校も3位に入り、全国選抜での活躍が期待される。   (おわりに) 今年度より総体の団体戦ではベスト16から本戦進出となった。幸いなことに本校もその恩恵を受け、進出することができた。早々に敗退となったものの緊張感の漂う本戦で戦い、引退する3年生の晴れ晴れとした姿が印象的であった。裾野が広がったことで、多くの学校の目標となり、予選がさらに熱くなる予感がした。 また、今年も多くの選手が大会に出場し試合を行った。初心者からトップジュニアまで幅広し選手が同じトーナメントを戦い、予選会場から本戦会場まで選手も教師も共に、コートの準備や運営、審判などに一生懸命だった。全員が主役である。これはテニス兵庫の宝であるとともに、今後もこうあり続けたいと改めて感じた。今後の兵庫テニスのさらなる発展を期待して、回顧録を締めさせていただく。

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