兵庫県高等学校体育連盟テニス部

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平成17年度男子回顧録 宝塚東高等学校 高塚一郎

 昭和63年、兵庫県で高校総体が開かれた年であった。その年の4月私は教師になって2年目で初めてテニス部の顧問になった。何もかもがわからないまま顧問総会のため私学会館までやってきたら矢野先生が総体に向けての話を一生懸命されていたのを今でも思い出す。そして平成18年にまた兵庫でインターハイがある。私はその大会の役員として精一杯やってゆきたいと思っている。では平成17年度の兵庫県の男子の活躍について述べたい。

 総体の団体戦の予選では新星芦大付属高がベスト4に進出し、本選出場を遂げた。坂根、施、吉田といった1年生のこれからの活躍に期待したい。さて本選では昨年同様明石城西と関学2強の決勝戦となった。シングルス1では明石城西の松下が6-0,6-3のストレートで勝ち、ダブルスは関学の駒田、沓脱組が6-1,4-6,7-6(6)で勝ち、ポイント1対1でシングルス2の城西渋谷と関学山崎の勝負となった。この試合は両者とも試合中足に痙攣を起こし、試合後片方が救急車で病院に運ばれるという壮絶なものとなった。試合の翌日渋谷君から話を聞いてみたら最後はほとんど意識がなかったそうである。まさに両校の“死闘”を感じさせる試合であった。結果は渋谷が7-5、5-7、7-5 で勝ち、明石城西の3年連続7度目の優勝を果たした。個人戦はシングルスは佐野紘一(明石城西)が、ダブルスは佐野、渋谷組(明石城西)が優勝を果たした。

 続いて8月に行われた千葉県柏市で行われたインターハイで、明石城西は団体で昨年と同じベスト8、個人戦ではシングルスで佐野紘一が優勝した湘南工大付属の杉田祐一に敗れはしたもののベスト8に入った。そしてダブルスでは佐野渋谷組が2回戦で団体優勝した柳川の小野田金組を破り、快進撃を続け、惜しくも決勝で負けはしたものの準優勝を果たした。その決勝戦の内容は決して佐野渋谷組が勝ってもおかしくなかった。以前は兵庫県男子は全国ではあまり強くないといわれていた時代があったが、ここ数年の明石城西の活躍は目覚しく長崎総体での団体準優勝、シングルス優勝を始め、“テニス王国兵庫”にふさわしくなってきた。明石城西の今後の全国大会での活躍を期待したい。

 次に秋の新人戦では団体ではベスト4に城西、関学、灘、甲南が勝ち上がり、また春の大会に引き続き決勝リーグでは城西対関学の事実上の決勝戦となった。関学は苦しみながらもD1D2を9-7、9-7と2ポイントとり、S1S2は明石城西が8-6、8-1と2ポイントとって勝負はS3の城西森本と関学笠井の勝負となった非常にタフな試合は城西森本が8-6と関学笠井を下し春の大会に引き続き明石城西が優勝を果たした。

 個人戦ではシングルスで芦大付属の坂根が、関学の秦を破って優勝し、ダブルスでは明石城西の諌山武内組が関学の喜多、秦組を破って優勝した。

 そして11月に行われた近畿選抜で、第3シードながらも明石城西が決勝でインターハイのベスト8で敗れた大阪の長尾谷を3-2で破り、見事優勝した。また関学も3位に入る健闘を見せた。以上が今年の大会の結果である。

 私は1公立高校の1顧問である。入部してくる生徒は初心者が多く、グリップの握り方から教えて、何とか2年生になったら県本選に上がれるかどうかである。しかし初心者からはじめて一生懸命練習し成長しうまくなってゆく姿を見るのがとても楽しみである。できればそんな生徒が本選でシード選手を破り、近畿大会や全国に出られたらいいなあと思っている。明石城西や関学の選手たちの試合を見るたび彼らに元気づけられる。

 平成18年も17年度同様兵庫の男子選手が全国で活躍できるよう期待したい。

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