兵庫県高等学校体育連盟テニス部

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平成18年度女子回顧録 北須磨高等学校 宮内正博

 全国総体では出場出来なかった井本 久美子・山本 愛組が、成年男子の劉 冠均・角田 博幸組とほぼ同時に優勝を決め、天皇杯・皇后杯ともに兵庫県が獲得して、「06総体THE 近畿」と「のじぎく兵庫国体」の2大イベントが無事に終了し、ほっとしたところですが、この1年を振り返ってみます。

 九州博多で行われた全国選抜では園田学園が第1シードの仁愛女子を倒し、準々決勝で夙川学院に惜敗したが、1年生主体のチームであり、全国総体・来年度の全国選抜に期待を抱かせる結果であった。夙川学院は、準決勝で堀越に惜敗したが、兵庫インターハイに向けて2年生中心でチーム作りをしてきており、順調に仕上がってきているように思える。

 春の兵庫県ジュニアテニス選手権大会では井本 久美子選手(芦屋大附)が1セットも落とさず、秋元 愛子選手(夙川学院)を下して優勝した。ダブルスでは、昨年度の千葉インターハイベスト8の小笹・寺井組(夙川学院)が井ノ元・日下部組(明石城西)を下して優勝した。明石城西はシングルスで花畑選手がベスト4に、松下選手・日下部選手がベスト8に入り、ダブルスでも松下・安田組がベスト4に入るなど、夙川・園田に迫る実力を見せつけ、地元開催の全国総体団体戦出場枠2校の争いに興味を抱かせる結果となった。16歳以下の部では古賀 愛選手が優勝し、中学生ながら、のじぎく兵庫国体の兵庫県代表選手の候補に挙げられた。ダブルスは、松島・広瀬組(園田学園)が山崎・良永組(園田学園)を下して優勝した。

 「06総体THE近畿」の予選である兵庫県高校総体は、4人制審判やコートレフェリーの養成、進行・記録など本番の全国総体を想定しながら最後のリハーサル大会として大々的に行われた。団体戦は夙川・園田・明石城西・加古川南の4強が順調に勝ち上がり、準々決勝でそれぞれ、芦屋大附・兵庫・武庫川大附・雲雀丘を3-0で下して2校の全国総体出場枠をかけてのリーグ戦となった。明石城西は園田学園と大接戦となったが、ダブルスを7-9、シングルス1を6-8で競り負けて、団体での全国大会出場はならなかった。3年生で固めた夙川学院が2年生主体の園田学園を下して優勝し、園田学園とともに全国大会出場を決めた。

 個人戦シングルスでは、第1シードの井本 久美子選手(芦屋大附)が準決勝で第2シードの秋元選手(夙川学院)を下して勝ち上がってきた松岡 春佳選手(夙川学院)をファイナルタイブレークにもつれ込む大接戦の末優勝した。ベスト4には秋元選手(夙川学院)・日下部選手(明石城西)が入り、全国大会出場枠をかけた順位戦では、内仲選手(園田学園)・松島選手(園田学園)の2名が勝ち残った。ダブルスは、第2シードの小笹・寺井組(夙川学院)がファイナルセットの末、第1シードの井ノ元・日下部組(明石城西)を下して優勝した。全国大会出場権をかけた3位決定戦では、安部・内仲組(園田学園)が、森・貝塚組(園田学園)を下して出場権を得た。

 全国高校総体は、晴天に恵まれ、多くの観衆に見守られ、171名の役員と730名の補助員を動員して神戸総合運動公園としあわせの村の2会場で開催された。女子の試合は、すべて、神戸総合運動公園で行われ、団体戦では、園田学園は、1回戦札幌清田、2回戦共栄学園を下したが、3回戦で筑陽学園と対戦し、ダブルスの内仲・安部組は8-4で勝ったものの、シングルス1の松島選手が7-9、シングルス2の鍋谷選手が8-9(5)と競り負けた。夙川学院は接戦しながら2回戦静岡市立・3回戦徳島市立・準々決勝富士見ヶ丘を下して勝ち上がり、準決勝で宮崎商業と対戦した。ダブルスの小笹・寺井組は6―1、6-2と圧勝したが、シングルス1の松岡選手が2-6、7-5、2-6で競り負け、シングルス2の秋元選手も4-6、5-7で負けて、第3位という結果であった。

 個人戦ではダブルスで、小笹・寺井組(夙川学院)が準決勝に勝ち進み、優勝した田島・田島組に4-6、4-6で競り負けたが、団体戦に続いて地元兵庫で表彰台に上がり、来年度のダブルス出場枠を獲得してくれた。また、内仲・安部組も第2シードの田中・沼山組を下して、ベスト8まで勝ち上がり、ナイターになる熱戦の中、6-8で優勝した田島・田島組に競り負けた。シングルスは、地元開催のプレッシャーか、全員が1・2回戦で敗退してしまったが、インターハイに出場出来なかった山本 愛選手(芦屋大附)とともにのじぎく兵庫国体に出場した井本 久美子選手は全勝で少年女子の兵庫県優勝に大きく貢献した。

 3年生が抜けてはじめての大会である県民大会では、シングルスで鍋谷 昌栄選手(園田学園)が広瀬 杏菜選手(園田学園)を下して優勝した。第3シードの松島選手(園田学園)が3回戦で岩佐選手(県西宮)に破れるという波乱はあったものの、園田勢の層の厚さが目立った大会であった。ダブルスでは、安部・内仲組(園田学園)が鍋谷・松島組(園田学園)を下して優勝した。

 春の全国選抜高校を目指す新人団体戦は、春の総体と同じ顔ぶれの4校で決勝リーグが争われたが、準々決勝には、明石商業・雲雀丘・武庫川大附・市伊丹の4校が勝ち上がった。決勝リーグでは、園田学園がすべて5-0で圧勝した。夙川学院は明石城西に3-2で競り勝ち近畿選抜出場権を得た。個人戦シングルスは松島 美智留選手(園田学園)が広瀬 杏菜選手(園田学園)を破って優勝した。ダブルスでは、広瀬・松島組(園田学園)が良永・宮下組(園田学園)にファイナルセットの末、競り勝って優勝した。近畿地区大会でも園田学園が準優勝、夙川学院が4位入賞を果たし、それぞれ来春の全国大会への切符を手にした。全国大会でも昨年同様テニス王国兵庫の力をフルに発揮してほしいものである。

 25年も専門委員長をされた、矢野先生のあとを受け、短期間だけと思い、引き受けた専門委員長も、気がつけば、10年近くになり、思いもしなかった、63総体以来の全国総体を兵庫国体の年に引き受けることとなり、多くの先生方や、テニス部員諸君に支えられて、何とか無事に終えることができました。来年度からは、石森委員長の新体制のもと、兵庫県高体連テニス部のますますの発展を願って筆を置きます。長い間ありがとうございました。

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